7.01 縦穴装備

7章

概要

縦穴ではSRT(シングルロープテクニック)を駆使してクライミングでは登れないor降りられないところを昇降する必要がある。ここではSRTに必要な個人装備(略称:個装)の紹介をする。
読み方が公式サイトに書かれていたり連盟内で一般的に呼ばれているものはカタカナで読み方を記載している。

以下を連盟指定の縦穴標準装備とし、一人一セット携行する。製品を指定しているものについては後述のオンロープレスキューをやりやすくするため可能な限り統一すべきだが、同行メンバーが臨機応変に使用できるレベルであれば変更しても良い。

ハーネス型式指定なし
チェストハーネス型式指定なし
メインアタッチメント型式指定なし
チェストアッセンダーPETZL / クロール
ハンドアッセンダーPETZL / アッセンション
※ダイナミックロープでハーネスに接続
ディッセンダーPETZL / ストップ
カウズテイルダイナミックロープを使用したもの
※カラビナはオーバル型でなくてもよい。
フットループ型式指定なし
カラビナ数枚携行・オーバル型(型式指定なし)
プーリーPETZL / フィックス
ナイフ型式指定なし

ハーネス(シットハーネス)

腰と太腿で体重を支持する安全帯のこと。SRTではシットハーネスと呼ばれる、ロープにぶら下がった時に椅子に座ったような体制になるよう作られたものを使用する。
ロッククライミング用のハーネスでも昇降自体は可能だが、SRTでは使いにくいので非推奨。
ヨーロッパ規格 EN813(一本吊りのシットハーネス) に適合したものを使用する。

ベルトを締める際、緩み防止のため必ずベルトを折り返す。

PETZL / SUPER AVANTI(スーパーアバンティ)
※公式サイトより引用
ALP Design / AVALON(アベイロン)
※公式サイトより引用

チェストハーネス

後述のチェストアッセンダー、首・胸・脇を通って上半身を支えるベルト。シットハーネスのみでは体勢が逆さまになった時にスッポ抜けてしまうため、上半身のハーネスも必須となる。
基本的には前述のハーネスで体重を支えるためチェストハーネスは簡易的なものが多い。またテープスリングでの代用も可能。

Aventure Verticale
/ Spelshoulder Pro
※公式サイトより引用
PETZL / TORSE(トルス)
※公式サイトより引用
ALP Design / ARTU’
※公式サイトより引用

メインアタッチメント

ハーネスに後述のギアを接続するためのもの。荷重をかけるものは全てメインアタッチメントに接続する。

PETZL / OMNI(オムニ)
※公式サイトより引用
PETZL / OMNI(オムニ)
※公式サイトより引用
PETZL / DEMIROND(デミロンド)
※公式サイトより引用

アッセンダー(登高器)

ロープを挟んだり噛みついたりしてロープ上に固定することができる。ロープを登るときや荷物を引き上げる時に使用する。
ヨーロッパ規格 EN567(山岳用ロープクランプ) 、 EN12841(ロープアクセス用登高器)または北米消防規格 NFPA1983 に適合したものを使用する。

チェストアッセンダー

胸に取り付ける用途に特化したアッセンダー。ロープが脱着しやすいようにカムのところのプレートが最低限の大きさとなっている。下のホールに角度をつけることで荷重をかけるとチェストアッセンダーが体に平行になるようになっている。

PETZL / CROLL S(クロールS)
※公式サイトより引用
PETZL / CROLL L(クロールL)
※公式サイトより引用

ハンドアッセンダー

ハンドルが付いており手で掴んで使用する用途に特化したアッセンダー。
ハーネスには墜落時に衝撃を吸収できるようダイナミックロープで接続する。

PETZL / ASCENSION(アッセンション)
※公式サイトより引用

多目的アッセンダー

様々な用途で使えるアッセンダー。引き上げシステムに組み込んだりハンドアッセンダーの代替に使われる。
昇降には必要ないが持っておくと何かと便利。

PETZL / BASIC(ベーシック)
※公式サイトより引用
PETZL / TIBLOC(タイブロック)
※公式サイトより引用

フットアッセンダー

足首に取り付けるための補助アッセンダー。無くても昇降は可能だがロープを楽に登ることができる。
あくまで補助ギアでなのでロープにぶら下がる用途には使えない。

PETZL / PANTIN(パンタン)
※公式サイトより引用

ディッセンダー(下降器)

ロープを降りるときに使うギア。ロープの摩擦を利用して減速することで安全なスピードで降りることができる。様々な種類の製品があるが、ここでは連盟内で一般的に使われているものを紹介する。

PETZL / STOP(ストップ)
※公式サイトより引用

カウズテイル

先端にオートロック カラビナを取り付けた長短 2 本の自己確保用ロープ。既製品もあるが、ダイナミックロープで自作してもよい。カラビナは変形D型・HMS型・デルタ型のものを付けると使いやすい。(カラビナの詳細は後述)

ロープテックジャパン SRTマニュアルより引用

フットループ

ハンドアッセンダーに接続して立ち込むための鐙(あぶみ)。長さが調節出来るようになっている。

PETZL / FOOT TAPE(フットテープ)
※公式サイトより引用

カラビナ

ロープやギアを接続するためのもの。用途に応じて様々な形状がある。

オーバル型

楕円形のカラビナ。左右対称でプーリーやハンドアッセンダーの上の穴に接続する際に適する。
最も汎用性が高く、引き上げシステムではこの型のカラビナを使用することが多いため、緊急時に供出するために必ず一人あたり数枚を携行する。

ロープテックジャパン SRTマニュアルより引用

変形D型

「D」の文字を変形させたような形状のカラビナ。強度が出しやすくゲートの開き幅も大きくとれる。 強度が出しやすいので軽量化に特化したカラビナはこのタイプが多い。ロッククライミングに多く使用されているが、SRTのギアやシステムとは相性が悪いためほとんど使用しない。

ロープテックジャパン SRTマニュアルより引用

HMS型

洋ナシ型で左右対称。 ゲート の開きが広く、イタリアンヒッチやギアを何個もぶら下げる時に使いやすい。 先端部は左右対称なのでオーバル型と同じように使うことができる。

ロープテックジャパン SRTマニュアルより引用

デルタ型

左右対称で三角形のカラビナ。接続するもの同士の距離を縮めたい時や、軽量化したいときに最適。

ロープテックジャパン SRTマニュアルより引用

プーリー

いわゆる滑車。昇降には必要ないが緊急時のレスキューで複数個必要になるため、必ず一人一個携帯する。

PETZL / FIXE(フィックス)
※公式サイトより引用
PETZL / RESCUE(レスキュー)
※公式サイトより引用

ケイビングバッグ

主に PVC などの吸水しない滑らかな生地で作られたケイビング用のリュック。壁面での引き上げや狭い所でも通過しやすいよう、引っかかるところを極力失くすようにデザインされている。

PETZL / CLASSIC(クラシック)
※公式サイトより引用
Stream Trail / Yoxplorer II (ヨクスプローラー2)
※公式サイトより引用

ナイフ

緊急時にロープを切るためのナイフ。刃渡りは4cm程度でも十分なので、軽さ重視で折り畳めるコンパクトなものがおすすめ。切れ味もそこそこで大丈夫なので100円ショップのものでOK。

7章

Posted by 國保 幸起