3.04 横穴の探検技術
概要
パッキング
横穴探検のテクニック
洞窟内で迷わない方法
ヒモを引きながら進む
確実な方法ではあるが、距離の長い洞窟では使えない。また洞窟から出るときは必ず全てを回収する。
目印をつける
通路が枝分かれする場所に石で矢印を作ったり、矢印を書いたメモ用紙を置いたり、自転車の反射板を置いたりする。帰るときには目印を全て回収して元の状態に戻す。
記憶を頼る
自分が通ったルートを覚えるために、通路を選んだら後ろを振り返って来た方向を確認する。特に狭い通路から広い場所に出たときは帰る時に入る場所を見失いやすいため、必ず出てきた場所を確認する。
風の流れを利用する
メインの通路は洞窟内を流れる風が強くなる傾向がある。狭い通路では風の流れがわかりやすく、巨大なホールなどでは風の流れが感じにくい。
コンパスの利用
通路の方角の確認や、巨大ホールで小さい通路の出入り口を特定するためにコンパスを使用してもよい。
経験を積む
多くの洞穴に入洞して感性を磨く。何度も洞窟に入ることで主洞や支洞の区別だけでなく、洞口や洞奥の方向も自然とわかるようになる。万が一、洞穴内で迷ってしまった場合や斜洞や縦穴を登り返せなくなったときには、以下の対処法を試す。
- 冷静に対処
迷子になった場合はゆっくりと記憶をたどりルートを思い返し、見覚えのある場所まで戻る。狭洞を抜けた場所がなかったかどうかも確認する。 - 迂回ルートの確認
登り返せなくなった場合は洞窟全体を観察し、迂回ルートがないか確認する。 - 体力の温存
脱出できなかった場合に備え体力を消耗し過ぎないようにし、身体を濡らさないようにする。 - 洞内待機の判断
脱出が困難だと判断した場合はすぐに洞内待機に切り替える。乾燥して風が通らない場所を選んで待機する。
狭洞(きょうどう)の通過方法
匍匐前進
腹ばいになり、肘より先の腕と膝やつま先を使って前進する。天井が低い場合は顔を横向きにして進む。ヘルメットは可能な限り外さない方がよいが、どうしても通れない場合は一時的に外し、天井に頭をぶつけないように慎重に進む。